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本日のゼミの問題

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2009年 6月29日(月)12時20分32秒
   2008年6月10日、Xは、自己所有の土地甲と乙を不動産業者Aに売却し、移転登記をしたが、この売買契約は、25歳になるXの娘Bの狂言誘拐事件においてXがやむなく締結したものであった。同年6月22日、Bの誘拐が狂言であったと知ったXは、同月23日、Aに対して売買契約を取り消し、甲・乙の返却を求める内容証明郵便を送り、この郵便は同日、Aに到着した。しかし、甲は、すでに同月20日にY1に転売されて23日には移転登記がされていた。また、同月26日にAは、Xの取消しの意思表示を無視して、それ以前から売買交渉をしていたY2に乙を転売する契約を結び、27日にはY2への移転登記がされてしまった。Xは、甲・乙を取り戻すことができるだろうか。

〔警察の事情聴取などによって判明した事実と本件紛争の経緯〕
2008年5月22日 Bが1か月の予定でイタリアへ出発。
   5月30日 AがXに甲・乙土地の売却を求めたがXは拒否
   6月 3日 X宅にBから誘拐されたと国際電話。B自身の声で、Xの所有地甲・乙ほか10筆の土地を1か月以内に売却して身代金20億円を用意するよう犯人に言われているとのこと。同日、Xは警察に通報。
      6月 4日 Bから、家族しか番号を知らない携帯電話に「本当は誘拐なんかされていません。元気です。驚かせてごめんね」とのメールが入っていたが、動転していたXは、22日までBからメールが来ていたことを知らなかった。
      6月10日 XがAとの甲・乙の売買契約を締結。Aは、短期間でのXの翻意に驚いた。しかし、Xが甲・乙以外の所有不動産も売りたがっていたことから、何か大きな資金を要する事情が生じたものだと納得。Aは、転売が容易な好物件として長年目を付けていた甲・乙は買い受けたが、それ以外の物件の買取は拒絶。即日甲の引渡しと移転登記を完了。代金決済は月末を予定。
      6月12〜15日 Aが複数の顧客に甲・乙の売り込み交渉。Y1・Y2から好感触の返事を得て、売買契約を結ぶことに合意。
      6月20日 AがY1と甲の売買契約を締結。23日に移転登記をして代金を決済し、甲を引渡し。AもY1も誘拐事件のことは不知。
      6月22日 Bが帰国。以後、何日か関係者に事情聴取が行われ、本件は、Bの冗談が大事に発展したもので、AやYらとBの間には何の関係もないことが判明したため、刑事事件として立件しないことで決着。なお、Bの帰国前は誘拐事件として報道管制が敷かれ、真相判明後は、関係者のプライバシーに配慮して、この事件の報道はいっさい行われなかった。
      6月23日 XがAに対して売買契約の取消しの意思表示。Y1に転売済でY2とも26日の契約締結を予定していたAは、抗議し取消しの有効性を争う構え。
      6月26日 AがY2と乙の売買契約を締結。27日に移転登記をして代金を決済し、乙を引渡し。AはY2にはXから取消しの意思表示が来ていることを黙し、Y2は誘拐事件についてまったく不知。
      6月30日 AからXに代金支払の提供がされるが、Xは受領を拒絶した。Xは、同日、甲・乙がすでにYらに転売され移転登記をされていることを知った。
      8月 4日 Xが甲・乙につき、処分禁止の仮処分を申請し認められた。
      8月 5日 Xが、Yらを被告として本件訴訟を提起した。
 

業績一覧

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2009年 5月14日(木)11時12分29秒
   岡本先生、毎度の書き込みありがとうございます。連休後に気づきつつ、アップデートする時間がなかなかとれませんでしたが、2日ほど前にアップデートしました。対談・鼎談・座談会の類も含めており、『現代民法学と実務』は単純な記載漏れでした。ご指摘をありがとうございます。  

業績一覧で

 投稿者:岡本 哲  投稿日:2009年 5月 2日(土)15時31分59秒
  業績一覧ですが加藤雅信・加藤新太郎編著 現代民法学と実務 判例タイムズ社のなかの対談がのってませんが、対談は除く趣旨でしょうか。  

第1回ゼミの教室は満杯

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2009年 4月13日(月)00時02分0秒
編集済
   ゼミ教室は法経北館3階の第12演習室ですが、定員が34名のところ、ゼミ生だけで34名のほか、私と、助教2名も参加します。隣の第15演習室から少し椅子を借りてきて、机の内側に配置する必要があります。隣は、同じ時間帯は鈴木ゼミですが、人数が20名に満たないと思いますので、おそらく大丈夫です。4時間目終了の頃に数人が出かけて鈴木ゼミの学生さんに断って椅子を運んでください。またゼミ終了後にも原状回復をしなければなりませんので、忘れないでください。  

お礼/不動産法セミナーのこと

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2009年 2月 3日(火)12時10分3秒
   岡本先生、フォローのご説明をありがとうございました。先週末は徹夜状態で掲示板を見ていませんで、お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
 ジュリストの座談会は、不動産「法」セミナーと「法」が入っていて、昔の我妻先生がされた企画とわずかに違っています。それはそうと、この座談会は、実際に行ってからテープおこしによる原稿化に1か月程度、参加人数が多いので全員での最初の校正に1〜2週間、ゲラになるのに1〜2週間、最終校正にまた1〜2週間という感じで、座談会から掲載まで早くて2か月半程度かかるのが普通でした。最終回は1回の座談会で2つのテーマを取り上げましたし、カップリングされていた「農地制度」の回が、補筆等も非常に多く、掲載が3か月に及びましたので、これだけでも3〜5か月程度の空きが加わっています。さらに、ジュリストは、特集号などでは連載の掲載ができないことがあったり、我々座談会参加者に時間的な余裕が乏しくなったりで、だいぶん間が空いてしまったのです。
 なお、この座談会を本にするという企画は、現在のところないようですから、必要ならコピーを取ってまとめていただくことになってしまいますね。

 以上、座談会の説明でした。
 

試験面接の活用ほか

 投稿者:岡本 哲  投稿日:2009年 1月27日(火)15時49分31秒
   正解は家庭裁判所の試験面接の活用です。まあ依頼者がわが平日に時間がまったくとれないとなるとこれも難しいんですけど。なお、これでは筧弁護士がバツをうけたかたちになってますけど、べつのところの長時間相談だと筧のはか給料をはらうボス弁もバツをうけています。

 ジュリストの座談会・不動産セミナーが今号でようやく終了しましが昨年5月の座談が1月ののってるのでけっこうズレがありますね。本になるときは調整があるのでしょうか。
 

最近の私的マンガ事情

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2009年 1月27日(火)08時00分58秒
   岡本先生、書き込みをありがとうございます。『きのう何食べた』第2巻は発売日に買いましたが特装版があるとは知りませんでした。よしながふみの「ゲイもの」「日常グルメもの」がミックスされていて私は好きですが、レシピ紹介に少しウェイトが傾きすぎていると家族にはやや不評でした。なるほど弁護士の話にはリアリティがあるのですか。さすが慶應の法学部出身(というのは私の推測)。面接交渉で日曜日を潰さない方法って何でしょう。平日夜などの面接交渉の設定は、親の勤務事情や子どもの年齢で難しいのではないですか。

 よしながふみ繋がりで、『大奥 第4巻』も私は、あいかわらず面白いと感じましたが、家光の話からの展開がやや急で、登場人物の移り変わりが激しく、この点も私の家族にはやや不評でした。

 マンガ話は続きます。「このマンガがすごい!2009」オトコ編1位になった中村光『聖☆おにいさん』は、1巻目はまだギャグがこなれていないところがあったのですが、2巻目からは思わず爆笑という箇所が少なくなく、脱力系コメディでは光っています。もうすぐ3巻が出るようで楽しみです。ただし、ここでのギャグは蘊蓄ギャグっぽいものが多くて、猫がサラの上に乗ってマッチを差し出すというのは、元ネタを知らないと何が面白いのかもわかりません。年末に昔から気になっていた手塚治虫『陽だまりの樹』の豪華版を手に入れて一気に読んで、あらためて手塚治虫の偉大さを感じていたところだったので、今は『聖☆おにいさん』繋がりで文庫版の『ブッダ』を読んでいます(創価学会系なんでしょうか潮出版の文庫本は置いていない書店が多くて、見つけた場合には大人買いをお勧めします)。その1巻目で上記の猫の話のネタは出てきます。

 こう書くとマンガにはまっていて暇そうに見えますね。睡眠時間を4〜5時間に縮めて寝る前に読んでいることが多いのですが……。
 

よしながふみ きのう何食べた?はいいですよ

 投稿者:岡本 哲  投稿日:2009年 1月26日(月)14時22分21秒
  この掲示板ではまだ話題になってないようですのでかいときます。よしながふみ きのう何食べた? 2巻が特別装丁のものと普通装丁のものとがでています。弁護士と美容師の芸カップルのはなしですが弁護士のはなしにリアリティがあります。
 2巻で弁護士が離婚ののちの親子の面接交渉に日曜日をつぶしてたちあうのがありますが、これもうすこし休日をつぶさない方法もありますね。
 料理のレシピもいいですよ。
 

吉田秋生『海街 Diary2 真昼の月』

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2008年11月20日(木)15時26分41秒
   岡本先生のお知らせで知った吉田秋生の新刊本はよく立ち寄る本屋にはなく、ネットで注文しました。今回も非常によくできたお話しで、寝る時間を削って一気に読みました。中学生のすずや義姉たちを中心に、登場人物の心の微妙な揺らぎが実に細かく描写されていて感心しました。

 四女かどうかという件は、よくわかりません。姉妹の母親と姉妹は今回の法事まで連絡交渉が途絶えていたような様子ですから、すずは、法的には単なる同居人としたのか、長姉と養子縁組でもしたのか、どうなんでしょうかね。
 

2008年インターカレッジ民法討論会問題

 投稿者:松岡 久和  投稿日:2008年11月20日(木)15時12分52秒
   問題をとりあえず暫定的に掲載します。次週のゼミでは印刷したものを配布します。

Xの言い分
 私はAからビルの改修代金2500万円を取り立てる権利を持っています。Aは宅地甲・甲上の建物乙・甲の隣の家庭菜園丙という3つの不動産を持っていました。甲乙丙にはB信用金庫のための共同根抵当がついていましたが、私は、改修代金が期限を過ぎても払われないことから、Aの不動産に二番抵当でいいから自分の債権の担保をつけてほしいと思っていました。しかし、機会を狙っている間に、甲乙はY会社の所有名義に、そして丙はC名義にされてしまいました。登記原因は売買となっていましたが、漏れ聞いている話からすると、甲乙の売られていった値段が、私にはずいぶん安いように思います。私の見立てだと、丙は2000万円で売られたとのことなのでだいたい適正な値段なのでしょうが、本来甲は5000万円、乙はちょっと古いので1000万円ぐらいなのではないかと思うのですが。私としてはこの売買そのものがおかしいと思いますし、Aにはさしたる財産が残っていないようなので、債権回収できるか不安です。

Yの言い分
 私はAから4500万円で甲乙二つの不動産を買いました。Aは借金をたくさんしていたこと、甲乙と丙がAのめぼしい財産すべてであったという話は漏れ聞いています。しかし、実は甲と乙を買うに当たって、甲乙は、Aの父親に適正家賃で賃貸するという合意も含めて価格を決めました。ですから、当方としては適正な価格で購入したと思っています。

Aの言い分
 私は起業を計画して、またB信用金庫から6000万円借りていました。Bからの借金のために、甲乙丙に、極度額5600万円の共同根抵当をつけていました。この起業のために手に入れたビルが、このままだと使いにくくて、Xに改修してもらったのにその代金2500万円が未払いなのはわかっています。
 でも事業が思ったようにうまくはいかず、会社組織にもならないうちにBへの返済期限が過ぎてしまい、とうとうBはこの共同根抵当に基づいて物件甲乙丙につき抵当権の実行を申し立てました。本当なら甲は5000万円ぐらいしますし、乙もちょっと古くなりましたが1000万円ぐらいするでしょう。でも抵当権を実行されると困るんです。甲と乙には私の老父が住んでいるからです。
 私は友人Cに相談して、そのCが経営する会社Yに甲と乙を4500万円で、Cに丙を2000万円で買い取ってもらい、CとYには、私の父が、賃借にはなりますが生きている間安心して暮らせるようにお願いしました。甲乙はちょっと割安かもしれませんが、それはそういう事情です。
 そして、Bと交渉しました結果、Bは5600万円を受け取ることで、抵当権の実行の申立てを取り下げて共同根抵当権の登記を抹消してくれました。残った900万円はいろいろな出費に消えてしまいました。もうたいした財産は残っていません。

 XYにとって可能な法的主張を検討せよ。利息・諸費用は考えないものとする。

                                                (出題:桃山学院大学 佐藤啓子 教授)
 

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